コロナウイルスの影響に加え、原油高やロシアによるウクライナ侵攻など、さまざまな要因で樹脂原料の価格が高騰しています。
最近では少し落ち着いたように見えますが、依然として原料不足に悩む事業者様が多くいらっしゃることと思います。
プラスチック製品の成形工程で発生する端材やランナー、成形不良品。これらをコスト削減や環境保護の観点から再利用できれば、と考える方も多いのではないでしょうか。
樹脂原料の再素材化にはさまざまな方法がありますが、当社ではリペレット事業を通じてその問題を解決します。リペレット化により、廃棄物を新たな原料として再利用することで、環境負荷を軽減し、コスト面でも大きなメリットを提供します。
持続可能な未来のために、リペレット事業を通じて皆さまのビジネスをサポートしてまいります。
リペレット委託加工
こんな悩みはありませんか?
・成形ランナーや不良品などをもう一度綺麗なペレット原料に戻したい
・生産終了品などで残ってしまったデッドストック品を原料として再活用できないか
・再生利用していないためコストが高くついている
・有価買取業者に販売しているが自社内で再利用したい
・環境問題への取り組みとして樹脂原料を自社内で循環させたい
リペレット委託サービスとはプレコンシューマといわれる工場内で発生する生産の頭出し分や端材、成形不良品などの廃プラスチックを
成形材料として再利用できるよう綺麗なペレット原料にしてお客様へお返しするサービスです。
粉砕されたものをお預かりする場合や、ランナーや成形不良品を預かり粉砕加工から当社で受ける場合など様々あります。
また、そういった再生原料に着色材や添加剤をコンパウンドし、新たな原料を開発することも可能です。
委託するメリット
今まで委託するメリットとしてはトータルコスト削減が1番の理由でした。
ですがそれに加え、近年の環境意識の高まりにより消費者だけでなく製造者への責任もより一層追求されていくことが予想され、製造メーカーとしてもまずは手始めに出来ることからと、リペレット加工にニーズが殺到しています。
ごく小規模を除いて自社で人員を揃え設備投資をして再素材化の生産するよりも、専門の工場に任せたほうがトータルコストに加え品質や生産性に大きく違いが出ます。価格にしてバージン材購入の1/2〜1/4ほどに抑えられ、工場への負荷も軽く事業に専念していただけます。
バージン材同様、綺麗なペレットにして戻しますので、バージン材100%使用と変わらない安定した成形が可能です。
ちなみに粉砕材をそのまま使用すると以下のような恐れがあります。
粉砕材を混ぜて成形すると
- 粉砕では大きさが均一でなく、食い込み不良により計量にバラツキが発生します
- 粉砕材では細かい粉が発生するため現場でそのまま使用すると機械環境に良くありません。
- 極めて細かいスクリーンでなければバージンペレットより大きいため、溶けきらない部分が出ることがあります。
- 細かい粉が先に熱を受けてガスが発生したりヤケやコンタミの原因となります。
再生可能なプラスチック原料の種類
成形ランナー、成形不良品、フィルムロール、各種粉砕品
PP、PE、PS、ABS、PMMA、PC、PBT、m−PPE、TPE、PA6、PA66、PPS、PA12、PSU、PES
中定樹脂ではタルクや炭酸カルシウム、ガラス繊維強化グレード、また難燃樹脂など様々な種類に対応が可能です。
リペレット工程
素材の受け入れ
中定樹脂の再生材事業部では小型から中型粉砕機を保有しているため、粉砕材料だけでなく成形品やランナーでお預かりし粉砕加工も可能です。ただし運送コストの関係から成形品などでは一度に多くは運べないため粉砕状態での受け入れを推奨しております。
場合によっては発生現地付近の協力企業様にて粉砕加工してから輸送することも可能です。
均一タンブラー加工
お預かりする材料はそのままでは安定的に再素材化できない場合があります。各樹脂ごとに適正な滑剤等を混ぜ合わせることで加工性を上げ品質安定に努めています。
さらにお預かりする材料は時期やロットによって吸湿状態や形状に違いがあることが多く、そのため加工に入る前にタンブラーで均一に混ぜ合わせることで安定した材料に仕上げます。
エクストルーダーで溶融、押出し
コンパウンド同様、樹脂やロット、カラーによって押出機の規格を使い分け、溶融する樹脂を目視で確認し、実際に触れることで樹脂の状態を把握します。そして温度や速度など最適な条件を探ることで熱履歴による物性低下を限りなく抑え、安定した生産体制をつくります。
さらにシリンダー内部に繋がるベントと言われる穴から真空ポンプを接続し、シリンダー内を真空状態にすることにより脱気だけでなく樹脂から発生する余分なガスや目に見えない汚れなどを除去します。
また、スクリーンメッシュもバージン材と同様に400♯まで使い分け、コンタミ除去に尽力しております。
ペレタイズ
コンパウンド品と同じようにストランド式のペレタイザーでカットし、選別機で規格外ペレットを除きます。
軟質用、硬質用と使い分けることで品質の良いペレットを提供いたします。
一般的なバージンペレットのサイズに仕上げておりますが、希望があればペレットサイズの調節もさせていただきます。
紙袋、フレコン詰め
出来上がったペレットは品名を印字し、25kg入り紙袋に梱包します。
ご希望によってはフレコンにお詰めすることも可能です。
リペレット加工による環境負荷軽減
本来、廃プラスチックとなる成形品や粉砕材を再利用することにより必然と新規プラスチック材料の使用量も減少します。
廃プラスチックをサーマルリサイクル(熱回収)する場合に比べてリペレット加工による再素材化→再利用はマテリアルリサイクル(ものからもの)と呼ばれ、CO2発生の削減に効果をもたらします。
当社はプラスチック原料の再素材化だけでなく、新たな再生原料の開発を通じて、環境により良いものづくりを支えます。
リペレット受託加工に関する価格面やリードタイムなど各条件につきましては一度お問い合わせください。